かわらばん

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舛添都知事の辞任から考える3つの問題点

少し時間が経ってしまいましたが、

2016年6月21日に舛添要一東京都知事が辞任をしています。

 

何が引き金になったかといいますと、

東京都のお金で、

20人で海外出張に行ったり(約5000万円)、

趣味の美術品を購入したり、

家族での旅行に行ったりと、公私混同が問題と成りました。

 

今回、第三者の目線(正確には第三者委員会ではない)で弁護士に判断を委ねるとし、

「不適切ではあるが、違法ではない。」

と結論付けがされています。

 

都民の怒りとしては

「私達が必死に働いて納めた税金を、知事が自分の贅沢に使うなんてありえない!」

という事です。

 

弁護士による結論後舛添前都知事は続投の意思を掲げましたが、

世論(みんなの意見)で「辞めてほしい!」という意見が相次いだ

ので、続けたとしても政策を実行するのは難しいと判断をせざるを得ず、

自ら都知事を辞職したという事になります。

 

ここには大きな問題点が3つあります。

 

(1)政治資金規正法の問題

政治運動を行う上ではお金がかかります。通常個人のお金で選挙に出るわけではなく、

政治団体なるものを作って、政治団体のお金を使って政治運動を行います。

その政治資金団体のルールが政治資金規制法です。

今回の弁護士の見解では、「不適切ではあるが、違法ではない。」とされています。

つまり、都知事は都のお金でファーストクラスで旅行に行っても、

自分のための美術品を買っても、家族旅行に行ってもルール上はOKなのです。

 

「東京都のリーダーとなる人はルールになくてもモラルに則って、都のお金を自分の為に使うわけはない。」

 

と言う意見は真っ当なのかもしれませんが、現実はそうではないようです。

 

まずはこの政治資金規制法は問題です。

ルール上、何に使ったかを明記しておけば株や不動産以外は何をいくら買っても良いとされているようです。

これを、一般的な水準での利用、または私的な利用を禁止する等の改正が必要です。

 

(2)後任の問題 (副知事公選制の導入)

今のルール上、都知事が任期終了前に辞任した場合、再度選挙で知事を決めなければなりません。今回都知事選に行われる選挙費用は50億程度と言われています。

お金の使い方が汚い人を辞めさせて、なおかつお金がかかるというのはばかばかしい話です。

副知事公選制は、知事が任期までに辞職した場合、残りの任期を副知事が務めるというものです。この制度があれば、今回の選挙にかかる50億の出費は抑えられたかもしれません。(知事が黒だったので、副知事も黒の可能性はありますが。。。)

 

(3)まだまだ非難の声だけが多い問題

メディアが扇動するので悪いのですが、

「舛添辞めてほしい」、「汚いやり方をする」

と言った個人への攻撃、非難の声が多く、

次から何をどう改善したらこのような問題を防げるのか。

と言う議論はまだまだ少ないように思えます。

個人的には政治とは、「僕らの家族や友達が住みやすい社会を作っていく事」だと思っています。誰か特定の個人を攻撃するのではなくて、どうゆうルールにしたらもっと良くなるか。を考えて話し合う事が出来たら良いのではないかと思います。

 

今回の舛添さんの一件は残念な事でしたが、

問題点を浮き彫りにし、学びのある一件だったと感じています。

 

日々勉強です。